四居家は、築300年を経た近畿地方でも最古級の町屋建築です。
平成20年の夏から半年間をかけてこの建物を改修し、平成21年4月に観光情報センターとして生まれかわりました。
住所:〒526−0059 長浜市元浜町14番12号
TEL:0749(65)0370
FAX:0749(65)0380
開館時間:午前9時30分〜午後6時00分
休館日:年末年始(12月28日〜1月3日)
@湖北地域の観光拠点
○湖北観光連盟ツアーセンター(周遊観光・体験型観光の拠点)
○長浜観光ボランタリーガイド協会の申込受付
A観光案内所、無料休憩所
○観光パンフレットやマップの提供と観光案内
○無料休憩所、授乳やオムツ換え場所
○車イス、ベビーカーの貸し出し
B京都大学・長浜市連携事業「風雅のまちづくり」研究所
C芸術作品等の展示ギャラリー
D会議室としての貸し出し
京都府立大学大学院 教授(工学博士) 大場 修
四居家は、間口5間半(約10m)、奥行7間(約12.7m)の平入平屋建ての比較的大きな町家です。文化9年(1812)と明治5年(1872)に起きた二度の大火をまぬがれた四居家は、長浜最古の町家遺構です。
四居家の建築年代は、部材の古さや構造形式から18世紀初〜前期と考えられます。しかし、19世紀に入った頃に大きく改造されました。改造後の間取は元治元年(1864)「南伊部町切絵図」の中にも描かれています。
大きく変わったところは座敷廻りで、当初このような立派な座敷はなかったと考えられます。改修事業に際しては、この時期の改造により出来た座敷はそのまま残しています。
四居家の構造は,柱を全て「通し柱」とする点に特徴があります。この点は京都の町家と同じです。中世末から近世初頭、各地に誕生した城下町に建てられた町家は、京都の町家をモデルにしたと考えられ、長浜も同様でした。筆者はこの種の町家形式を「京都型町家」と呼んでいます。
四居家は「京都型町家」の典型例ですが、現存する京都の町家よりも古い形式を見せています。すなわち、四居家の屋根を支える「母屋(もや)」は一間おきにまばらに渡されています。妻側の柱列も一間おきに立つ太い柱が、細い柱(間柱)を交互に挟む形式となっています。これは、軽い板葺き屋根を支えるための古い構造の形なのです。
近江八幡市の旧西川家住宅(国重要文化財)は、宝永3年(1706)に建てられたことが明らかな「京都型町家」です。四居家の構造形式は、この旧西川家住宅よりも古い形式を示している点は注目に値します。
外観は、両妻側に揚げた卯建(うだつ)が印象的です、卯建は「京都型町家」の外観の特徴です。また、バッタリ床几(しょうぎ)と蔀戸(しとみど)による構成も長浜町家の古式の店構えです。
四居家は、長浜における町家形式の原形であり、町家の発展過程の起点に位置する町家です。滋賀県下においても最古級の町家と考えられます。そればかりか、四居家は「京都型町家」の古式を示す稀少な事例でもあります。
日本の町家形式の主要な系譜である「京都型町家」の代表的な遺構例として、その文化財的価値は全国的に見てもきわめて高いのです。